Artist Category: Line Up

SANTAWORLDVIEW

横浜を拠点に活動しているラッパー。2015年にLeon Fanourakisと出会ったことをきっかけにラップを始める。MCバトル等に積極的に出場し、2018年にはSoundCloudにて1st EP『7 つの題材』、そして2nd EP『WORLDVIEW』を発表。   2019年に次世代ラッパー発掘をコンセプトとしたオーディション番組「ラップスタア誕生」シーズン2に出場。ファイナルステージまで進出し、個性的なキャラクターで注目を集めた。3月に配信リリースした3rd EP『What just happened?』をきっかけにシーンから注目を浴び収録楽曲「Pink juice」がクラブを中心にヒット。その勢いは止まることなく、6月にLeon Fanourakisがリリースした楽曲「BOUNCE」に客演参加したことをきっかけにブレイク。同年ストリートアパレルブランドXLARGEが発表したサマーコレクションのモデル、翌年ファッション雑誌NYLON JAPANにてモデルとして起用されるなどファッションアイコンとしても関心を集める。   2020年1月には1st アルバム『Sinterklass』を配信リリース。トラップとの相性はもちろん、ブーンバップ調の楽曲も乗りこなす。ビートに合わせた柔軟なフローと独特なリリックの世界観が評価され、様々なビートメイカーやラッパーから声がかかり、一年に10曲以上の楽曲に客演参加。10月には4th EP『IKIGAI』を配信リリースし、その直後にシングル「Hannibal Lecter」を配信リリースした。   2021年6月には5th EP『IKIGAI 2』を配信リリース。ラップはもちろん、オートチューンを使ったメロディアスな楽曲も含まれており、彼の音楽性の振り幅が更に広がった。8月には大阪を代表するヒップホップレーベルHibrid Entertainment に所属するビートメイカー/DJ BULLSETとコラボEP『IN THE NEIGHBORHOOD』を配信リリース。   2021年12月には満を辞してヒップホップレーベルONEPERCENTと契約を結び、25日のクリスマスにシングル「REQUIEM」を配信リリース。2022年3月にはセカンドアルバム『I’M THE ONE』を提げ、初めてのクラブツアーを開催。渋谷CLUB HARLEMでツアーファイナルを迎えた。   2023年にはLeon Fanourakis、プロデューサーXanseiとのコラボレーション作品『XEONWORLDVIEW』、『XEONWORLDVIEW DELUXE』をリリース。7月に渋谷Spotify O-Eastで開催した『XEONWORLDVIEW SPACE TRIP 2023』はチケットが完売となり大盛況に終わった。   2024年6月に2年ぶりのソロアルバム『NICE TO KNEE YOU』を配信リリース。9月15日(日)に渋谷WWWXにてワンマンライブを開催し、AWSM.と甲田まひるをピアニストとして迎え、初めてバンドセッションを披露した。

guca owl

1998年11月11日生まれ、東大阪市出身のラッパー。WILD SIDE MUSICのメンバー。 18歳のときに仲間とWILD SIDE STUDIOを作り、2019年”今夜はハダシデ”、2020年アルバム「 BOHEMIAN JOKE」を発表。 2021年には交通事故をきっかけに制作したEP「past & highway」を発表し、”High Wall”のミュー ジックビデオはguca owlの名を全国的に知らしめた。 2022年10月にシングル”DIFFICULT”をリリースし、2023年4月に「ギャングでもニートでもない ラッパーが、ストリートで成り上がっていく中でぶつかった8つの問題」をコンセプトにしたミニアル バム「ROBIN HOOD STREET」を発表。 12月にはミュージックマガジンが選ぶ2023年ベストヒップホップアルバム1位に「ROBIN HOOD STREET」が選出された。 2024年には”Think About It””Working Class King”の二曲のシングルを提げて全国5都市を回る ワンマンツアー「Working Class King Tour」を敢行。全会場ソールドアウトを記録した。

WILYWNKA

1997年生まれ、大阪出身のヒップホップ・アーティスト。リリックの完成度やフローなど、その卓越したスキルが日本のヒップホップ界で話題を呼び、シーンを代表するラッパー/プロデューサーから注目される。 2018年には「1% (ワンパーセント)」とソロ契約を結び、9月にはソロデビューアルバム『SACULA』を発表。東名阪福でのワンマンは大阪追加公演を含めて即完。 2019年には60箇所以上のクラブ/ライブ ハウスへの出演をこなし、9月には早くも2ndアルバム『PAUSE』をリリース。2019年末にはさらにスケールアップした東名阪福でのワンマンライブを全会場ソールドアウトさせ、ファイナルである大阪なんばHatchには2,000人が集結。 2020年1月~3月には全国30箇所以上でのクラブ/ライブハウスにてソロツアーをこなし、12月にはBACHLOGIC全曲プロデュースのEP『EAZY EAZY』を配信リリース。また同年グループとして活動していた「変態紳士クラブ」の楽曲「YOKAZE」が大ヒットし、ミュージックステーションやカントダウンTV、The First Takeにも出演した(2023年度ストリーミング・トリプルプラチナ=3億再生認定)。 2021年にはSNSを中心にバズを起こしていた未発売の楽曲「Our Style」を正式リリースし、新たに制作されたリリックビデオは 1ヶ月で280万再生超え、 楽曲再生数は1ヶ月で900万回を超え、LINE MUSICではMVウィークリー1位、 ソングリアルタイム1位、Billboard JapanではHeatseekers Songs3位、ソロとして初のトップ100入り(50位)を獲得するなど、さらなる話題となった。 2022年1月にはBESやISSUGIを迎えたEP『NOT FOR RADIO』をリリース。 2022年6月には3年ぶりのソロ・フルアルバム『COUNTER』をリリースし、8月には同アルバムを引っ提げてZEPPツアー「WILYWNKA PARK」を全国5カ所(東名阪札福)で開催。 2024年5月には2年ぶりのソロ・フルアルバム『90’s Baby』をリリースし、8月には同アルバムを引っ提げ2度目となるZEPPツアー「WILYWNKA STUDIOS JAPAN』を全国5カ所(東名阪札福)で開催。9月には甲子園球場にて阪神タイガースの始球式に登壇。2024年12月には初のビルボードライブ(東京・大阪)でのバンドセット公演を控えている。 音楽活動以外にも、ファッション/スポーツブランドのモデルとして採用されるなど、次世代のアイコンとして確固たる地位を築いている。

Jin Dogg

2010年代中盤から現在に至るまでの日本のヒップホップ・シーンは、これまで幾度と繰り返されたブームや低迷期を経て、史上最大の市場規模と盛り上がりを見せている。この10年の間に様々なバックボーンを持ったラッパーが数多く登場し、カリスマ的な人気を獲得したアーティストも少なくない。そしてJin Doggもまた、名実ともに2010年代以降の日本ヒップホップ・シーンを代表するラッパーのひとりとして台頭してきた。    代表曲のひとつである“街風”の冒頭が「こちら大阪生野区朝鮮人部落」というフレーズで始まる通り、Jin Doggは韓国人を両親に持つ在日3世として日本・大阪府で生まれる。そして、10歳で韓国に渡り、その時期にヒップホップと出会うことになる。最初に買ったヒップホップのアルバムはアトランタのラッパー:LUDACRISのメジャー1stアルバム「Back For The First Time」とのことで、聴き始めの頃はUSメインストリームのヒップホップを好んで聴いていたようだ。「最初はラッパーの服装とか格好、『THEヒップホップ』みたいな雰囲気に衝撃を受けて。そこからどんなバックボーンがあってこういう風になったのかとかを自分で調べるようになった」と彼は振り返る。    そして、10代中盤の多感な時期に、Jin Doggは韓国のアメリカン・スクールに通い始めるが、その時期に出会ったアメリカ育ちの韓国人の友人たちから、ヒップホップのベースにあるストリートの流儀やカルチャーの本質的な部分を吸収したという。   「そのときに付き合ってた友達もアメリカン・スクールの友達やけど、自分の通ってた学校じゃなくて他の地域の子たち。その子らはアメリカで生まれ育って韓国に来た人たちだから、感覚があっち。映画で観たような喋り方してるし。そいつらから、アメリカにそういう地域(ゲットー)があるというのを教えてもらった。で、そいつらが英語でフリースタイルし始めて、それがめっちゃカッコ良かった。ラッパーでもなく、趣味でリリック書いてるぐらいの不良やったけど、そこに僕も影響を受けまくった」    アメリカでラフな幼少期を過ごして韓国に渡ってきた友人たちの影響は大きく、ニューヨーク出身の友人とツルんでいた時期にNASやMOBB DEEP、THE NOTORIOUS B.I.G.といった90年代のNYヒップホップ・シーンを代表する面々の作品に触れる。そして、その後に出会ったロサンゼルス出身の友人からは同地のギャング・ファッションや音楽を注入される。    2000年代後半には日本に戻り、ラップ活動を本格化させることになるが、このLA出身の友人からの影響が大きかったこともあり、Jin Doggの初期の音楽性や身なりはUS西海岸/G・ファンクのスタイルからの影響が強かった(彼のラッパー名も西海岸を代表するレジェンド:SNOOP DOGGがフェイバリットだったことにも由来するようだ)。だが、ラップを書く上で必然的に自身のアイデンティティや人間性と向き合うことになった結果、彼は自身のアーティストとしての方向性に対して強い葛藤を感じ始める。また、同時期に起こしたストリートのトラブルもあり、彼はしばらくの間シーンから姿を消すことになる。   「最初はG・ファンクでやってたけど、 G・ファンクの曲って結構『強め』じゃないですか。あの感じが出来んくなって行き詰まった。ウソ付くことになるわけやし。『自分はホンマは何になりたかったんや?』と自問自答して」    燻っていた時期でもヒップホップへの情熱を失わなかったJin Doggは、洋邦のラッパーの音源をディグすることによって自身のラッパーとしての軸を模索する。そして、2010年代前半から急速に人気を拡大していたKOHHのスタイルにそのヒントを見出すことになる。   「その時期にKOHH君のTRAPスタイルの曲を聴いて。自分もああいう感じ(TRAPスタイルの日本語ラップ)で作りたいと思ってたけどなかなか踏み出せてなかった。KOHH君の曲を聴いたらリリックがすごい真っ直ぐというか、簡単なことを言ってるみたいやけどすごく深い、みたいなのに食らって」    2010年代前半の時点で既にUSメインストリームを席巻していたTRAPビートに載せて、誇張することなく素直に自身の感情や見解を日本語中心で綴っていくKOHHのスタイルは、以降の日本語ラップのひとつのスタンダードとなったが、Jin Doggもそのスタイルにモチベーションを喚起させられる。そして、そこにBONES、$UICIDEBOY$、XXXTENTACIONXXXといった面々に代表される、TRAPを通過して大きく発展したUSのエモ・ラップ、メタルTRAP、Soundcloudをプラットフォームとしたアンダーグラウンドなラップ・シーンなどからの影響も加わっていく。生々しく自身の感情をリリックにぶつけ、時に自分の脆さやエモーショナルな状態も曝け出し、ライヴではハードコア・バンクを彷彿とさせるアグレッシヴなパフォーマンスを見せる、現在に繋がるJin Doggのスタイルはこの頃に形作られていく。    大阪シーンにカムバックしたJin Doggは現場で出会ったYoung Yujiroらが設立したヒップホップ・コレクティヴ:Hibrid Entertainmentに加入。現在もライヴDJを務めるDJ BULLSETと共にミックステープ「1st High -抱腹絶倒-」(2016年)「2nd High -魑魅魍魎-」(2017年)をリリース。この時期にはYoung Yujiro、WILYWNKAと共に制作された“アホばっか”(2017年)や23vrszとの“am 2:00”、プロデューサー・ユニット:OVER KILLとの“Psycho”といった楽曲が大きな注目を集め、客演オファーも急増。PETZ“Blue feat. jin Dogg”など、客演でもクラシック曲を数多く生み出す。そして、2019年には初のアルバム「SAD JAKE」「MAD JAKE」を2作同時リリースし、彼の評価を決定的なものとする。    以降も精力的な活動を展開し、ミックステープ「3rd High -起死回生」(2020年)では現時点での彼の最大のヒット曲である“街風 feat. REAL-T”を生み出し、和歌山出身の気鋭ビートメイカー:Homunclu$がプロデュースを手掛けたアルバム「You Don’t know」(2021年)ではUKドリル・スタイルのビートを乗りこなし、RAWなラップを雑食なビート・セレクトの上にぶつけるJin Doggスタイルが完全に定着。大阪はもちろんのこと、日本を代表するヒップホップ・アーティストとなった。   「ビートが一番大事。外国に寄せてるわけではないけど、外国のヒップホップが好きで自分も音楽をやってるんで、目標としては海外の人たちにも知られること。聴いてて意味分からへんけどカッコ良い歌っていっぱいあるじゃないですか。そんな感じに聴こえたいというのはある。どんなビートでも自分のキャラがちゃんと出てるようにしてるというのは一番大事にしてるところかもしれない」    2023年には自身主宰のレーベル:Dirty Kansaiを設立し、待望のニュー・アルバムを制作中だという。年末年始にはワンマン・ライヴ公演を東京と大阪で計4公演開催予定で、引き続き怒涛の活動展開が予想される。この新たなフェーズで更に大きな飛躍を見せ、彼が目標とする海外での人気確立まで成し遂げることが期待される。